playing unit 的戯

 #4 VR公演「ネイキッド・デイ・ブレイク」


アフタートークゲスト決定!!(9月6日公演)
2020.9.1

展示会場でのVR公演の予約を開始します
2020.8.26

展示・公演期間の延長決定!! 
2020.8.26

「ネイキッド・デイ・ブレイク」インスタレーション展示


次の朝日が昇るのを、狂おしいほど待っていた

「彼は何も言わなかったわ。何も言わずに、黙って、ゆっくり私の方へ近づいて来たの。体温は……感じなかったわ。背中側から、壁の冷気が広がっていって、彼の体温を包んだ。冷たい、氷のような手だったわ。私の手も」

「手に触れたのかい?」

「そうよ。私たちはお互いの温もりではなく、冷たさを共有しあっていたの。外からは、いろんな音が聞こえていた。波の音、大地の軋む音、風の音……耳を塞ぎたくなるようなそんな音たちと、裏腹のコンクリートの静寂に包まれて、私たちは息を殺してお互いの冷たさを確認していたのよ」

「確認した?確認、とはどういうことなんだい?僕には……まだちょっとわからないんだ。」

被災の体験がないのに、東日本大震災の恐怖の記憶に悩まされる女、自らの被災の体験を話す資格がないと考える男の、密集・密閉・密接な物語。

【配信期間】
2020年8月9日〜9月20日


【VR上演会】 
8月9日、16日、23日、30日、
9月6日 、13日、20日
各日       18:00〜@オンライン上

※チケットのご購入後は一週間、何度でもご視聴いただくことが可能です。
※オンライン上で一斉に見ることで、少しでも劇場で他者と観劇する体験を家の中でもしてみましょう!


作・演出   都甲 マリ子

出演          都甲 マリ子 佐藤隆太(シア・トリエ)

音響          本儀拓(キーウィサウンドワークス)

照明          神﨑祐輝(劇団 短距離男道ミサイル)

映像・VR編集 鹿野颯斗

演出助手   小町(劇団「スイミーは まだ 旅の途中」)                               
                あんどりゅーちゃん

写真          小田島万里
デザイン   小鵺(斬works)

新型コロナウイルスとともに生きる時代の観劇体験

感染症の流行を防ぐために、世界中で劇場に足を運ぶことがなかなかむずかしくなっています。ステイホームが続いていた2020年春、この状況で安全を保ちながら演劇を楽しむ方法はないかと考えました。動画を一方向にシェア・視聴するのとはまた違う体験、人間同士が対峙した時に生まれる臨場感を最大限再現して、双方向の体験をしていただけるよう知恵を絞りました。VRの没入感と、オンラインでの交流で、劇場に行けなくても演劇を体験できる、新しい「演劇のカタチ」を開拓していきます。